EMDRの治療を終えて~トラウマ克服体験談~
以前治療を受けていたEMDR。インターネットで調べていても、あまり体験談がでてこないようなので、どなたかの参考になればど、ここに記録しておきます。
私は、トラウマを克服するためにEMDRの治療をうけましたが、正直なところ、治療を開始したときには効果を疑っていました。
それでも治療を終えてみて、私の場合は「効果があった」とはっきり言えます。
治療を検討されている方の参考になれば幸いです。
EMDRとは?
- Eye Movement Desensitization and Reprocessing (眼球運動による脱感作と再処理) 治療者の指の動きを追って左右に目を動かすことで、トラウマやPTSDを乗り越える技法。 続きを読む
- 日本EMDR学会 www.emdr.jp
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EMDRについてはこちらの過去記事で詳しくご説明しています。
治療を受ける前と後での変化
①フラッシュバックが激減した
治療を受ける前と後での大きな変化は、なんといってもフラッシュバックが激減したことです。
治療を受ける前は、何でもないときにトラウマがよみがえってきて、実際にその現場にいるような感覚に襲われていました。
フラッシュバックすると、息ぐるしくなり、逃げ出したくなります。
しばらくすると収まりますが、トラウマを思い出してしまうことで気分も非常に落ち込みました。
しかし治療を受けてからは徐々にフラッシュバックの回数も減り、今ではトラウマを思い出すことはほとんどなくなりました。
こうして文章を書いていても平常心でいられます。
フラッシュバックがなくなったことは、私の生活を大きく安定させてくれたと思います。
②過去の捉え方が変わった
治療を受ける前は、過去の出来事が今の自分にも影響しているように感じていました。「過去のこと」として消化できていない記憶が、いつまでも頭の片隅にある感覚です。
ですが、治療を受けた後は「過去の出来事はもう終わったこと」として、今は安全な場所にいるということが実感できるようになりました。
また、私の中で過去は「つらい思い出ばかり」「家族からも愛されていなかった」という認識でしたが、EMDRの治療をうけている中で、過去の楽しかった思い出や優しくしてもらった思い出が蘇ってきました。
これによって「愛されていなかった」という記憶が修正され、自分を認めることにつながったように思います。
ネットでのEMDRに対する声
EMDRで、過去に出会った色々な人の事を、凛々しかったり、泣いていたり、無表情だったりで思い出せた。
— ともみ(ペン) (@TOMOMIvsC_PTSD) 2019年5月3日
私にとって他者とは「根暗な自分とは違う圧倒的に理解不能な者」という認識が和らいだ。
過去の人たちも根暗な部分を持っていたし苦しみながら生きていたという認知ができた。
トラウマは解離によってそういうリソースから切り離されてしまう。EMDRで記憶のネットワークを再構成することによって、「私は大丈夫」「私は守られている」「私には価値がある」等の認知へ変容していく
— it (@_nico012345) 2019年4月21日
幼少期から父親にお前は悪い子だと言われ続けた。
— sa (@sa_notyet) 2019年3月17日
小学生の時に確かに言い訳できない悪いことをしてしまった。
それからずっと自分が悪いっていう信念があった。
今日のEMDRでそれが少し解けた気がする。
悪いことをしたとしても、君は無条件に愛される。
【まとめ】安心して生活がおくれるしあわせ。
過去に対する自分の認知を変えることや、トラウマとなる経験を、今の自分に影響させないようにすることって、普通に生活を送っているととても難しいです。
向き合うことや思い出すことが辛かったり、時には思い出さないように記憶の奥底に眠らせていることもあります。
それでも、ひとつずつ過去を紐解くように認知を修正していくと、自分の認知がどれだけ歪んでいたのかを感じました。
EMDRの治療を終えて思うことは、安心して生活をおくれることが、どれだけ幸せかということです。フラッシュバックにおびえることもなく、心穏やかに過ごせる日々がとてもありがたいです。
トラウマとなるような経験をしたことに変わりはありませんが、それでもとても生きやすくなりました。
EMDRの効果は人それぞれだと思います。それでも、私は治療を受けて本当に良かったです。